日本刀が出現するのは平安後期以降ですが、遺跡からの出土や古事記の記述から、古墳時代にはすでに刀剣類が作られていたことはわかっています。
日本刀出現前(古墳〜奈良時代)の刀剣
草那芸之大
南北朝時代というのは政治的な区分においては室町時代に含まれますが、刀剣史を語る上では別の時代として区分します。
南北朝時代は幕府崩壊により各地で争乱が起き、刀剣の需要はますます大きくなりました。そしてこの時代の刀剣は、広い身幅に刃渡り三尺(約90cm)以上という長大・豪快なものが目立ち、大太刀と呼ばれています。
騎馬による集団戦が主流になり、武者が馬上から振り回せるリーチの長い武器が求められた為です。実際同じ馬上の敵や足元の敵を叩き斬るのに大活躍しました。
Youtubeに大太刀の演舞の動画がアップされていたので紹介させていただきます。
争乱の時代を終え、歩兵による集団戦にシフトするにつれ、大太刀の需要は下火になっていきます。優位性を失った多くの大太刀は、室町時代になって短い打刀に造り直されることになります。(刀を短く作り直すことを「磨上げ」といいます。)その為大太刀の姿のまま存在する現物が希少なのです。
その他の南北朝時代の日本刀の特徴