日本刀は堅牢性と斬れ味を併せ持つ必要があります。全く刃が立たなかったりすぐに折れたり曲がったりしてしまっては困りますよね。その為、刀身の材質となる鋼の製法・選定は非常に重視されます。
刀身の材質
STEP3で焼き入れまで済んだら、後は最後の仕上げの工程です。この工程を終えたら刀工の仕事はひとまず終了で、拵えの制作は鞘師や金工師といった専門の職人が引き継ぐことになります。
刀の出来映え(全体の形や肉付きなど)を確かめながら、反り具合、細かな傷などを修正していきます。
柄(つか)に差し込む茎(なかご)を、銑ややすりを使って形を整え、柄にはめる為の目釘穴も空けます。この後滑り止め目的に鑢目(やすりめ)を加えますが、ここには刀工の個性が出ます。
日本刀は鎬地に樋(ひ)と呼ばれる細長い溝を掘る場合もありますが、樋をいれる物はここで入れます。またその後地金と刃文を砥石で研ぎます。
鏨(たがね)を使い、刀工自らの名前、住まい、製作年月日などを茎の表側(身につけた時外側になる方)に掘ることです。刀工の仕事はここまでで終了です。
銘切りまで終わったら、あとは他の職人に仕事が引き継がれます。研師、鞘師、塗師、蒔絵師、柄巻師、金工師、白銀師などで仕上げを分業し、ようやく一振りの刀が完成します。それぞれの専門家の作業内容は以下の通りです。